- 茶碗てご(柄付き) (茶碗類を入れる籠。写真は楕円形で、横幅が約34〜35cm。柄は三本挿して竹釘を打ち込み、上部をツヅラで括っています。中央の柄は、横にぶれないように柄ごと一緒に縁巻きしています。底面は、「かれてご(背負い籠)」の底と同じ編み方で、細いヒゴを編んで目を詰めています。一番右は、少し横長に、また底面のヒゴを磨かずに編んだもの。)
下写真、左のカゴは編んでから6年経過したもの。右は、作りたてで一回り大きいサイズ、横幅が約42cmのもの。
- 茶碗かご(柄無し) (円形で、柄無しです。写真は、直径が約33〜34cm。一番右は、底の目を開けたタイプ。)
下写真、左二枚は楕円形に編んだもの。横幅が約40cmで、底は目を詰めて。足竹は水が抜けるように穴を開けてます。
中央二枚は、小さいサイズの直径約26cmで、底は目を開けて。
右二枚は、整理カゴとしても使いたいとのことで、深めに作りました。(高さ25cm)
下写真、上口を少し四角形に編んだもの。縦・横ともに約40cm。縁は磨かず、巻き終わった直後、竹の表皮そのままの青さです。
茶碗かご(特大)
円形で直径約50cm、特注で編みました。編み方・寸法は昔の
「めご」と一緒です。
- 塩てご (逆円錐形に編んだ、昔の生活のカゴ。塩が今のように精製されていなかった時代、海の塩は水分を多く含み、各家庭ではこの籠に入れて台所にぶら下げ、塩の固形化を防ぎました。胴体は2本飛びの網代編みで作りますが、柄を挿し込むところは、幅広く竹が入るよう3本飛びになります。)
下左写真、先端からは「にがり」が滴り、自家用の豆腐作りに使われます。
右2枚は、地元で塩作りをする方からの注文で作った特大サイズの直径42cm。
- 水切り (「たらし」とも呼ばれます。料理(魚の刺身など)を、葉の上に載せて盛付けしたりします。底面は油分をはじくため、ヒゴを磨かずに編みます。写真は通常より大き目の約35cmX26cm、横のヒゴは特別に節間の長い竹を用いて、一節で編んでいます。左二枚の裏面は、両端に竹の板を削って差し込んでいますが、右二枚は、四隅に節を付けた足をはめ込んでいます。このように平たく浅いカゴの縁巻きは難しいです。)
下写真は、底面を正方形に編んだもの。上口は約26cmX26cm。
- みそこしザル (台所などで使われる小さめの丸いザル。実際に「味噌を漉す」というよりも、野菜を洗ったり、ソーメンを入れたりするのに使われます。写真は、直径9寸の約27cm。)
下は、一回り大き目の一尺サイズ(約30cm)。柄付きの味噌漉しが丁度すっぽり入るサイズです。
下は、小さめの7.5寸(約23cm)。お客様の希望で、通常より深めに編んでいます。
- パンかご (楕円形に編んだ、切ったフランスパンなどを入れたりするためのもの。写真は、横幅が約20数センチ。)
下は、底面をイカダ底の編み方で。縁は、ツヅラを挟んで籐で括っています。約13x25センチ。
下は、底面を「かれてご」の底の編み方で。 縁巻き仕上げ、横幅は約31cm。
足には、細い丸竹を半分に割ったものをはめています。
- 蕎麦(そば)ザル (浅めに編んだ丸いザル。底面には足を付けて、テーブルに置いたとき安定するようにしています。ヒゴは一本一本面取りをして内側の角を削り、水切りが良く、蕎麦がべたつかないように。浅いザルは縁巻きが難しいです。写真は直径一尺の約30cm。)
下は、特別にヒゴを磨いて編んだもの。縁は竹を7周巻きにして(通常は6周)、より細く繊細に仕上げています。
下は、当て縁仕上げ。籐(とう)で括っています。同じく、ヒゴを磨いています。
- 三角じょけ (丸ではなく、三角の形に編んだザル。直線と角が入って、普通の丸いザルよりは縁巻きが難しくなります。写真は、横幅が約33cm。
一番右は、特別にヒゴを磨いて編みました。)
- 片口じょけ (台所で野菜を洗ったりするU字型のザル。ヒゴは「縦目」に編んでいます。縁(ふち)は「当て縁」と言って、外側と内側に竹を当て、その間に竹を細かく裂いたものをはめ込み、葛(つづら)で括っています。写真は特別にヒゴを磨いて編み、横幅がそれぞれ約27cmと22cm。)
下は、ヒゴを「横目」に編んだもの。「手箕」を少し先細りにした形です。
写真は針金仕上げで、横幅は約43cm。
漉し餡作りで茹でた小豆を漉すのに使いたいということで、太目のヒゴで荒っぽく仕上げました。
下は、同じく「横目」で、ツヅラ仕上げ。ヒゴを磨き、皮面を表にして、浅めに作っています。
浅めのザルで皮面を逆にして編むのは難しいです。横が約28cm。
- うどん振り (うどん等の湯切り用に。写真は直径12cm、深さ15cm。底は菊底編みで。細い丸竹を削って柄にして、一緒に縁巻きしています。写真は特別にヒゴを磨いて編んでいます。)
- 味噌漉し (鍋の中で味噌を漉すのに使います。「うどん振り」より底を浅くして作ります。写真の直径は、約10cm。)
下写真は、ヒゴを磨いて作りました。
- 三つ手籠 (大分地方によく見られた昔の生活のカゴ。塵取りのような形で微妙なバランスを取っています。茶碗や食べ物を入れて運んだり、魚を干して吊るしたりするのに使われたそうです。伝統的な三つ手籠は中央の柄を竹でぐるぐる巻いて固定しますが、写真の場合は接点に竹釘を打ち込み、その上からツヅラで括り固定させています。大きさは直径14寸(約42cm)、特別にヒゴを磨いてます。底は別途編み、後から輪にはめ込みます。)
下は、注文したお客さんが送ってくださった写真。編んでから5〜6年が経過しています。
下は、一回り小さめの、直径12.5寸(約38cm)
- ちり籠 (円筒形に編んだ、屑入れのカゴ。整理カゴとしても使われます。写真は直径25cm、台所でジャガイモや玉葱を入れて置くのに使われるとのことで、特別に、上からかぶせるフタ付で作りました。)
下は、入れ子式で。 高さは、足を入れて約30cmと27cm。底は、皮面を表にしてあんでいます。
下は、知人からの注文で編んだ、胴体に煤竹(すすだけ)を模様に編み込んだもの。ゆるめのフタを、内側にはまるように作っています。